Appleには「画面共有」「リモートマネージメント」「Apple Remote Desktop」という、名前が紛らわしい3つの機能が存在します。多くの人が混同していますが、それぞれの役割と違いを整理すると非常にシンプルです。
1. 画面共有 (Screen Sharing)
すべてのMacに標準搭載されている完全無料の機能です。「システム設定」の「一般」から「共有」を開き、トグルをオンにするだけで有効化できます。オンにすると、同じローカルネットワーク上にある別のMacから画面を閲覧・操作できるようになります。内部プロトコルはVNCがベースになっています。
家の中にある別の部屋のMacをたまに操作したいだけなら、この画面共有機能だけで十分です。追加費用は一切かかりません。
2. リモートマネージメント (Remote Management)
システム設定の共有項目で「画面共有」のすぐ隣に配置されていますが、重要なのは「画面共有とリモートマネージメントは同時に両方をオンにできない」という点です。リモートマネージメントは画面共有の全機能に加え、ファイルの一括配布や管理者権限でのスクリプト実行、各種システムレポート収集といった高度な管理権限を内包しているためです。
これは後述の「Apple Remote Desktop」やMDMツールから制御されることを前提としたサービスです。外部の管理ツールで集中管理されていない個人利用のMacであれば、オンにする必要はありません。通常の画面共有を選びましょう。
3. Apple Remote Desktop (ARD)
Mac App Storeで販売されている有料ソフトウェア(約12,800円 / $79.99)です。学校のPC教室や企業のオフィスなど、数十台から数百台のMacを一括管理するシステム管理者向けに設計されています。50台のMacに一斉にソフトウェアを配付したり、一括でUNIXコマンドを実行したりできます。
設計自体は古く、UIも長年大幅な刷新が行われていません。現在多くの企業はJamfなどの最新MDMに移行しています。1〜2台のMacを個人で使っているユーザーには全く不要です。
結局、どれを選ぶべきか?
- 家の中にある別のMacを遠隔操作したい: 「画面共有」一択です。無料で最初からインストールされています。
- 職場で多数のMacを一括集中管理している: Apple Remote Desktopまたは各種MDMから「リモートマネージメント」を利用します。
- 外出先から自宅のMacにアクセスしたい: これら3つはいずれも不向きです。すべてローカルネットワーク向けに作られているため、インターネット越しに繋ぐにはVPN構築やルーターのポート開放が必須になります。詳しくは こちらの解説記事 を参照してください。
- iPhoneからMacを操作したい: これら3つはいずれも対応していません。Apple公式ツールはMacからMacへの接続専用です。
iPhoneをリモコンとして使いたいなら
iPhoneからMacを自在に操作したいなら、Mackyが最適解です。Macの画面をiPhone上に超低遅延で表示し、タッチによるマウスやキーボード操作、さらにテキストベースの本格ターミナル操作も行えます。VPNやポート開放、面倒なVNC設定は一切不要です。MacアプリとiPhoneアプリを入れてログインするだけで即座に繋がります。通信はDTLS-SRTPでエンドツーエンド暗号化されます。
同一Wi-Fiだけでなく、外出先のモバイル回線からでもシームレスに機能します。Apple標準ツールの最大の弱点である「外出先からのアクセス」と「iPhoneからの操作」を完全に補完するのがMackyです。
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